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おやつによる弊害と飼養管理

あかねペットクリニック
松橋 千里院長

おやつの氾濫による弊害

現在ホームセンターなどで「おやつ」のようなエサが氾濫するようになりました。 特に今は小型犬が流行しています。 小型犬が一日に食べる量というのはそれほど多くはありません。 主食であるドッグフードの量は意外と少ない物です。

しかし、可愛さのあまり色々な「おやつ」を必要以上に買い与えてしまうものなのです。 子犬のうちは“食い意地”をはっているものですし、 大人の犬よりも1.5倍くらいのカロリーを必要とします。 そしてある程度成長が止まると徐々に食事の量も減ってきます。

しかし飼い主さんはそういう知識が不足していることが多く、 食事の与え方の間違いを起こしてしまいがちです。 お構いなしに次々と「おやつ」を与えてしまうものですから、 結果としてだんだん主食を食べなくなります。

そうすると「体は太っているのに栄養が不足している」 そしてある程度成長した頃には“肥満”になったり、 “抵抗力”がない体になったりします。

常に“何か“を少しずつ食べさせているので胃酸は分泌されている状態が続きます。 ですから朝に吐いたりすることもよくあります。 これは過剰なおやつの与え過ぎによる弊害のひとつとだと言えるでしょう。

正しい知識を身につける

「おやつ」を与えることは結構なことだと思いますが、 それをどのように組み合わせればバランスが良いかということを常に飼い主さんには考えて頂きたいのです。 おやつをまったく与えないのが理想ですが、 ペットを飼う理由を考えた場合、飼い主さんの癒しであったりしますよね。 厳しい言い方をすると人間の“自己満足” の為に飼うのですからペットに対しては「自己責任」を充分に考えていただきたいのです。

ペットの体調管理は飼い主さんの責任によるものが多いと考えます。 本来、ペットを飼う事が目的ではなく、一緒に生活して楽しむ事がペットを飼う目的ではないでしょうか。 「この子が喜ぶ顔を見たい!」などと買い与えるのは私自身とても理解することができます。 しかし、そこで思い留まって下さい。 そして「この子にはこのエサで合っているかな?」などと考えて欲しいのです。

子供から大人になるまでの間、生後6ヶ月前後には突然食べなくなることがありますが、 これは成長期が終わったということで自然なことです。 しかしその知識を持っていないが為にドッグフードの“種類”に飽きたのかもしれないと勘違いをおこし、 ドッグフードの種類を変えることで従来通りに食べさせなくてはいけないと間違いを起こします。

しかしそれは間違った努力であり、 成長の過程で食べなくなった時点で量を減らせば済むだけの事なのですが、 その事は一般的には知られていません。 実際は健康であれば食べなくなってくるのが自然なのです。 心配する必要はありません。

しかし飼い主さんがこの事を知らずに過ごしていたら、 大人になってからも間違った飼養管理が行われ、それはしつけにも大きな影響を与えます。 犬は好物だけを要求してきて、 それに飼い主さんがことごとく応えてしまうと犬が飼い主さんよりも上の立場であると“勘違い”を起こし、 「自分のほうが偉い」のだと“錯覚”させてしまう結果となることもあります。 そうなると目薬も注せないし、耳掃除もできません。 爪だって切る事はできません。全てを拒むようになるのです。

「しつけ」という意味でも、よくこの事を考えていただきたいものです。

獣医の立場として言える事

バランスの取れた効果的なエサを買い与えても、 それ以外の「おやつ」を必要以上に与えていては何の効果もありません。 飼い主さんには心を鬼にしてもらうことも時には必要です。 末永く楽しい時間を過ごす為には「エサ」の正しい与え方、 つまり「飼養管理」の知識を身につけて下さい。 それが、病気の予防にもつながります。

現在はペットブームということもあり、 はやりの品種を飼う人も多いですが、 あえて獣医の立場からひとこと言わせていただくとすれば ペットを選ぶ場合はペットとの暮らしを末永く楽しむためにも、 その品種の特性・性格などをよく理解し、 自分や家族の状況を充分に考えた上で慎重に決めていただきたいと思います。

あかねペットクリニック

動物
〒044-0072
倶知安町八幡425-16
Tel : 0136-21-2211

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