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北海道に憧れ、北海道を愛し、しっかりとたくましく北海道に根を下ろしている人々のドキュメンタリー。

第10回目は札幌市にある京呉服さい藤 代表取締役社長 齋藤和子さんにお話を伺いました。 日本の伝統的文化を大切に次世代へ伝えて行きたい思いはもちろん、お客様への感謝の気持ちを伝えていく齋藤さん。 作る人の心と技を届ける京呉服屋さんとして創業60年の節目の年を迎え、お客様との信頼関係で今日に至ります。
再生にはQuickTimeが必要です。
幼い頃から呉服屋を営み和服を着る母親を見て育った齋藤和子さんは社会人になり東京の三越で働くようになっていた。 札幌へ戻って結婚後専業主婦として家庭に入ったのちに仕事復帰。 母親(現会長)のあとを継ぐべく10年前から老舗店の社長として店を守っている。
多忙であっても年に何度か産地に出向きどんな着物が作られているかを見て 確かめ、顧客のニーズを伝えると共に産地と直通の仕入れをしている。 「お客様に安心なお値段で提供できるように努力しています。 流通に通さず、一番近道をしてお客様の手元に届けていきたいと思います。」
着物は世代を越えて受け継がれて行く文化。
昔は親から着付けを教えてもらう事が一般的だったが、
着付け教室に通うのが当たり前になっている。「時代の移ろいと共にファッションも多様化し和服が
徐々に生活圏外になっている。今一度、文化を大切にする心を親から子へしっかりと伝えてほしい」
一つ一つまごころ込めて作られた品物を、
品格を落とすことなく、もっと身近に感じてもらいたいと想いは強い。
「和服でも洋服でも、その方にこんなものを着せてあげたいというか、 自分なりにコーディネートをさせてもらえるとうれしいという思いは絶えず持ちますね。 でもコーディネートというのは相手の方とのキャッチボールだと思うので、 お客様の思いや好みや良さを本人の気付かない部分まで引き出してあげることができればうれしいなと思います。 一生勉強していかなきゃいけないところだと思っていますね。」 お客様に似合う着物を見立てる事ができ、喜んで頂けるときが何よりも嬉しいと感じる斎藤さん。 「着物を見立てるうえで気を付けてることはその方のお顔の映りと、それからTPOに合ったものと 季節感が大事ですが、何よりも私が大事に思うのは清潔感がある凛とした姿になるようにと思ってます。」
お客様を舞台に立つ主役に例え自分を黒子のような存在であるという斎藤さんだが、 今後はもう少し自分を打ち出したおしゃれや、おしゃれ心を感じてもらえるような装いをしてみたいと思っている。
敷居が高いと思われがちな呉服屋だが、斎藤社長は もっと身近に感じてもらえるようにお店としても努力をしている。
「押し売りはしない主義なので 安心して長いお付き合いができる元だと思ってます。ですから 若い方にも予算の大小関係なく話してもらい、会話が出来る店になれると嬉しいなって思っています。」 予算に合わせて、背伸びをしすぎずに着物選びが出来るお店だ。
「着物は流行を追わないものが多いので、古い物でも古着屋さんに持って行かずに活用して欲しいですね。」 洋服と違って仕立て直す事でサイズを変える事もできるので、祖母から母へ母から娘へと世代を超えて 受け継いでゆく事ができる。 また、柄もレトロなものから江戸小紋などの日本伝統の模様もあり、バリエーションに富んでいるので洋服の裏地にしたり、 パッチワーク式にいろんな布を合わせてバッグを作ったり、コートの襟だけに 使ってもお洒落。 着物のリメイクは無限に近い。
また、斉藤さんは 「今は着物の授業が無くなりましたが、やっぱり一つの文化として伝えて行きたいですね。」と言う。 小・中学校の時に基本的な事を理解していると、自分流の着こなしが出来るようになる。 「着るものだから自分流でいいんですよ。」 同じ着物でも、小物選びで多彩な着物の着こなしができるし、髪型によって雰囲気も変わる。
「着物は変身するのよ。柄とが色とかによってすごくその方の個性が変わったりするから。」 冠婚葬祭に集積する際等は、礼儀として基本の着方はあるが、 それ以外は自分流に変えたりすることは構わないのだから楽しんで着てもらいたいという。
「お子さんに着せてあげるとニコッてうれしそうな顔になるでしょう?着物ってそういうものなんですよ。」
着付けの手伝いもしている。最近では男性用着物にも力を入れており、気軽に男性と女性が着物を着て楽しんでもらえるよう、 その手伝いをしていきたいという。 お店で購入された方は着付けの無料サービスを行っている。 何と言っても店の立地条件は文句なく、地下鉄南北線すすきの駅2番出口目の前。 夏には浴衣の着付けの手伝いもしている。 時には夫婦でしっとりと和服でデートもおすすめだ。 お店で着替えて出かける人も多く、 持ち込みのゆかたは1回1,000円で着付けを行っており、 お祭りや花火大会などに気軽に利用してほしい。 「足場(立地条件)がいいので、ここで着替えて出掛けてもらうなんていうことも、展開していきたいと思ってます。」 着付け教室も1回500円。
和服を着るチャンスは意外と多いものだが、手間がかかると思われがちで着る機会を逃してしまう。 「すごいたくさんの人が来るパーティーがあったとしてブランドの何十万のお洋服着たり、 何百万のダイヤモンドを身につけるよりも、 和服を着ているだけで、華やかで素敵だったりするのよ。 そういう文化を日本人が持っているのだから、それをもっと楽しんでほしいです。」 「今年は創業60年の節目の年。着物に触れるイベントを行ったり 当社で出来る限りの価格や品質に優れたものを全面的に打ち出して、 着物ファンを満足させていけるとうれしいなと思っています。」
雅やかさがあり、贅沢な気分を味わえる着物をもっと気軽に 自分の生まれた国の文化を楽しむ事で心も豊になるだろう。 特別な機会がないとなかなか着られない着物ではなく、毎日を特別な気分に変えてくれる着物を着るといいかもしれない。